介護の仕事

岸田新内閣の分配政策「公的価値の抜本的見直し」、今後介護士の給料は上がるのか

2025年問題を目前に控えている日本では介護の人材確保が急務となっており、どの事業所も募集に工夫をされていますがまだまだ人手確保に追いついていない状況と言えます。そんな中2021年10月に自民党総裁選で当選し、岸田新内閣が誕生。様々な政策目標を掲げた中のうち、介護士の多くは1つの政策に注目したことでしょう。

岸田新内閣の政策

成長だけでその果実がしっかりと分配されなければ、消費や需要は盛り上がらず、次の成長も望めない。成長と分配の好循環を生み出しm国民が豊かに生活できる経済を作り上げている。

政策目標「新しい資本主義の実現」
10月4日の就任会見で岸田新総裁は成長と分配の好循環でこの政策目標を具体化していくと発言しました。更に細かく、成長戦略として「科学技術への投資」「地方デジタル化の促進」「技術流出などを防ぐ経済安全保障」「社会保障や税制を整備する人生100年時代の不安解消」、分配戦略として「働く人への分配機能の強化」「中間層の所得拡大と少子化対策」「財政の単年度主義の弊害是正」「公的価格の在り方の抜本的見直し」を掲げていました。

各目標の具体的な内容は説明すると本題にたどり着くころには疲れてしまうので今回は触れません!
分配戦略の内「公的価格の在り方の抜本的見直し」が、本題の介護士の所得改善の内容にあたります。

公的価格の抜本的見直しとは

公的価格とは社会の基盤を支える職場で働く人たちの所得という意味で、その職業は医師、看護師、保育士、幼稚園教諭、介護士などが含まれています。この「公的価格の在り方の抜本的見直し」とはそういった方たちの所得を改善するという内容とされています。

公的価格評価検討委員会の設置

看護、介護、保育の現場で働いている方の所得改善を目的として、公的価格評価検討委員会という会議が9日に設置されました。所得が改善されれば、改善された分消費が喚起されると岸田新総裁は考えているようですが、このような方たちの所得を改善するということは公的な財源の確保が必要となってきます。どのように財源を確保してどのような改善をしていくのかなど、今後この委員会の中で検討されていくとされています。どのような改善方法を取るのか、どれくらいの改善がなされるのか今後介護士や介護施設経営者に注目されています。

介護士の給料について

介護士の年収は改善傾向にあるとされていますが、他産業と比べるとまだまだ低いと言わざるを得ない所得となっています。

改善傾向にあるという調査結果

①介護従事者の平均給与額(職種別・常勤)

職種令和2年2月平成31年2月
介護職員315,850円300,120円15,730円
生活相談員343,310円332,980円3,580円
介護支援専門員357,850円347,460円2,810円
看護師379,610円372,940円1,960円
事務員311,120円303,710円1,730円
栄養士319,680円310,720円3,960円

②介護職員の平均給与額(資格別・常勤)

資格平均勤続年数平均月給想定年収
全体8.1年315,850円3,790,200円
無資格5.5年275,920円3,311,040円
介護福祉士8.9年329,250円3,951,000円

③介護職員の平均給与額の内訳

令和2年2月
平均給与額   315,850円
内、基本給額182,260円
内、手当  78,440円
内、一時金 55,150円(年661,800円)

平均給与額には手当や一時金が含まれています。
参考:厚生労働省 令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果

調査結果では確かに前回の調査結果と比べると現場の介護職員は多職種と比べ4倍以上の改善額で改善されているようです。現場の介護職員以外のどの職種も職種によって改善額は異なりますが、改善傾向にあるようです。

このような調査結果を見た介護士の反応は「こんなにもらっていない」という声が多いように感じます。「介護職員」とひとくくりでの平均である為、通所や訪問事業よりは入所事業のほうが給与は一般的に高く設定されていたり、事業によって異なってきたり、あくまで調査対象の方々の平均額であるという点によりこの調査結果の捉え方は個人によって大きく変わってくるのかもしれません。

最後に

岸田新総裁が就任会見で強く強調した分配政策に続き、早速公的価格評価検討委員会が設置されたので介護、看護、保育などの従事者の所得改善についての議論が今後されていきます。どれくらい改善されるか期待が膨らむ方もいれば、これまで改善するする詐欺にがっかりし続け期待していない方もいると思いますが、今後新しい動きがありましたら随時発信していきたいと思います。