介護士の印象といえば「きつい」「腰痛」など悪い印象が悪目立ちしていますが、怪我や体調不良に悩む介護士は多いですね。
慢性的な人手不足で休みにくいと言える介護業界ですが、
・体調悪いけど、そこまで悪いわけじゃないから休みにくい。
・今日○○があるから休んだら周りに迷惑がかかるからやすみにくい。
・人手不足だから休むと迷惑が…
・休んだら何言われるか…
などなど、こんな経験ありませんか?
介護業界に限らずの話かもしれませんが、今回はどうして介護士はそんなにも休みにくいのか、それでも休むべきケースについて解説していきたいと思います。
休みにくい原因
休みにくい理由を挙げると正直キリがないので、大きなもの4つに絞っています。
①慢性的な人手不足であること
介護の仕事は1日の中でやらなければいけないことが決まっており、決められていることの合間だったりひと段落ついた際に間接業務だったり個別ケアといった業務が加わっていきます。
最低限の業務が決まっている以上、休む人がいるということは出勤している他の職員の負担が増えることを意味します。
慢性的な人手不足で
・他の職員に迷惑がかかる。
・業務に支障をきたす。
という考えが頭をよぎり、休みにくいということに繋がってしまうのです。
普段私たちが出勤している時も欠員が出て、どうしよう・・・って状況になることがありますよね。休みたいという経験がある介護士も休まれる側になるとどうしても不安や不満を感じてしまう。
それだけ人員に余裕がない中で普段仕事をしているということです。
②後日に回せない仕事があること
介護士の方はご存じのように介護士には意外と後日に回せない仕事があります。
会議、提出物、カンファレンス、係や委員会など、日時が決まっているものが意外と多く、利用者もケアマネほどではありませんが利用者・係・委員会は担当制になっていて、代役がきかないということもあります。
そのために
・休みたいけれど今日○○があるから…
・今日○○しなきゃいけない日だから…
と休みにくい要因になっています。
③シフト制であること
介護士にはざっくりと 早番・日勤・遅番・夜勤 というようにシフトが決まっており、出勤から退勤までの業務スケジュール・役割も勤務ごとに決められています。
その勤務が複数人配置されていれば良いのですが、勤務種1つあたり1人という施設も多いです。そのため、休む人がいるとその勤務でやらなければいけない業務を他の人がしなければなりません。
当然、休みたい側は迷惑がかかる、休みにくいという気持ちになってしまいますよね。
人手がギリギリでなければ他の職員が代行できるのですが、深刻な人手不足の施設では休日の職員に連絡して出勤を求めるところもあるようです。
④職場の人間関係によるもの
どの職場にもいるお局と言われる存在やパワハラ上司など、何かにつけて文句を口にする職員がいます。なぜかどこ行っても職場に1人はいるんですよね・・・。
そういう職員がいると
・休んだら後日何言われるかわからない。
・次の出勤が気まずい。
などの不安を感じます。
それでも休む勇気が必要な理由
一言で言ってしまうと、介護職を長く健康に続けていくためのコツの1つが「自分を守る」ことだからです。
休むと確かに迷惑がかかったり、どう思われるかと不安になりますが、特に体調が悪いときや怪我をしている時は無理して仕事に行くことで余計に悪化させて後々もっと大きな迷惑をかけることに繋がってしまいます。
傷は浅いうちに、ということですね。
1日休めば良くなるものも、無理をして悪化してしまえば良くなるのに何倍も時間がかかります。周りの職員への負担もその分増えてしまいます。
無理して頑張ってしまった結果、パワハラ上司がいればパワハラも、お局職員がいれば嫌味も、周りの職員への迷惑もその分大きくなってしまうということを頑張ってしまいがちな職員は意識する必要があるのです。
休ませてもらえない場合
経営側や上司は利用者へのサービス提供の責任もありますが、職員の労働環境を整える、守る責任もあります。
本人の意思であれ、パワハラなどの強要であれ、無理をしてしまえばその結果は利用者や事業者に全て返ります。
無理をし続ければ身体や心を壊してしまう。
休職や退職といった労働力の減少、残った職員への負担増といったことに繋がります。
職員が減ったり、負担が増えて疲弊してしまえばサービス提供も不安定になったり、質の低下に繋がります。
無理をするということは現場を崩壊させるトリガーにもなりえます。だから頑張ってしまいがちな職員は「休む勇気」を持ち、周りの職員も「休んでもらう」心遣いが必要です。
自分の身体が資本のこの業界で長く健康に働くためには無理をしないことと職員のことをしっかり考えてくれる環境で働くことが不可欠です。
休むべき時に休ませてもらえない、休むことで不当な扱いや評価を受ける場合には職場を変える選択肢もあります。
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