介護の仕事

介護職の夜勤のメリットと向いている人

私たちの生活は夜勤がある介護や病院、工場、飲食、運送、設備点検など人々が寝ている夜にひっそりと働いている人に大きく支えられています。誰かがやらなければいけない夜勤ですが、夜勤というのは健康面の不安からもやりたがらない人も多いです。今回はそんな夜勤についてメリット、デメリット、どんな人が向いているのか書き綴ります。

夜勤のイメージ

  • 夜眠れない
  • 体力的につらい
  • 健康に悪い     

大きくこんなところでしょうか。実際イメージ通りかと思います。介護の夜勤の主な業務内容は食事・排泄の介助、利用者の安否確認が中心です。

勤務時間にもよりますが仮眠時間は0~2時間、そんな短時間で熟睡できる人なんてそういないでしょうし、眠れないという人が圧倒的に多いのではないでしょうか。睡眠時間も少なければ身体にもその分負担がかかりますし、実際体調を崩してしまう人がいることは事実です。

それでも夜勤業務を選ぶ人が多いのも事実です。介護・医療分野でも夜勤専従の求人があり、応募もそれなりにくるのです。ではなぜ夜勤をあえて選ぶ人がいるのか。

夜勤のメリット

夜勤には悪いイメージを浮かべやすいですが、実はメリットもあります。

①日中の時間を有効活用できる
夜勤の多くが夕方若しくは夜から朝までなので、昼間は自由な時間です。夜勤入りも明けも行きたいところに行けますし、平日であれば休日のような人混みも回避して外出することができます。
私は明けで買い物に行ったり友人とランチしたりしていました。

②人間関係のトラブルが少ない
相性が悪かったりうるさい上司、同僚がいると一緒にいるだけで疲れちゃいますし空気が重くなりますよね。でも夜勤は日勤帯よりも職員数が少ないので、そんな同僚や上司に会うことも少なくなります。

③自分のペースで仕事ができる
介護施設や病院であれば日勤帯ほど利用者、患者の動きも活発ではありませんので、日勤帯ほどバタバタすることもなく、利用者の急変などイレギュラーな事態がない限り、職員数も少ないので自分のペースで仕事ができる場合が多いです。

日勤帯より給料が高い
時給は日勤帯よりも25%高く、その上夜勤手当が入ります。夜勤手当は施設によって異なりますが5000円~10000円とまちまちです。日勤帯で働くよりも高い給料が得られます。

⑤通勤ラッシュに巻き込まれない
帰宅ラッシュの前に出勤して、通勤ラッシュの後に帰宅することになるので電車通勤の方は特にラッシュから解放されやすくなります。

⑥業務負担は日勤帯より少なくなりやすい
夜勤の仕事はほとんどの施設が夕食から始まり、就寝介助、就寝中の安否確認、起床介助、朝食という流れです。利用者の動きも日中に比べて少なく、入浴介助といった負担の大きい業務もありませんので、日中に比べると夜勤の業務負担は軽くなりやすいです。

夜勤のデメリット

では逆にデメリットにはどんなことがあるのでしょうか。

①睡眠不足
仮眠時間が0~2時間がほとんどなので、そんな短時間で質の良い睡眠がとれるはずもありません。睡眠不足は脳や体に多くの悪い影響を及ぼしますが、それは長くなりすぎてしまうので改めて別の記事にまとめます。ざっくりいうと、睡眠の研究によって短時間睡眠は死亡リスクが上昇すること、認知機能が低下すること、ストレスがたまりやすくなることが分かっています。

②判断力、集中力の低下
特に深夜帯や朝は眠気から判断力や集中力が低下して事故を起こすリスクが高まります。介護施設でも朝食時の服薬ミスがよくあります。車通勤の方であれば夜勤明けの帰り道に交通事故を起こしてしまうことも・・・。

③体調のコントロールが難しい
本来の人間の生活リズムは日中活動して夜は寝るというものですので、昼夜逆転の日が続きリズムが崩れることにより免疫機能が低下してしまったり精神的につらくなってしまったりと体調を崩すリスクが高まります。風邪をひきやすくなったり、頭痛がよくするという方も多いのではないでしょうか。

④職員数が少ない分、何か起こった場合の対応力や責任が求められる
例えば利用者が急変してしまった場合、ご家族や救急への連絡、受診の準備など少ない人数で対応しなければなりません。

⑤友人や家族との予定が合わなくなりやすい
相手が日勤帯の仕事をしている人の場合はなかなか予定が合わず疎遠になってしまうことも・・・。

夜勤に向いている人

①良質な睡眠・食事を心がけ体調コントロールができる方
夜勤は昼夜逆転して体調を崩しやすい生活になりますので、その欠点を埋められるよう、普段の睡眠や食事を気を付けて体調のコントロールができる方であれば夜勤も続けていけるかもしれません。

②夜型の人やショートスリーパーの人
このような方であれば夜働くこともあまり辛く感じなかったり、身体への影響も少なくなることもあり、日勤帯で働くより楽に働けるかもしれません。

③どこでも眠ることができる
どんな環境でも眠ることができるという方は短時間でも質の高い睡眠をとることができている可能性がありますので、健康上の支障はあまり出ずに働き続けることができるかと思います。
ちょっとした音で目が覚めてしまったり、普段使っている寝具でないと眠れないという方にとっては夜勤は酷かもしれませんね。

④自分のペースで仕事をしたい人
多人数で仕事をするより一人若しくは少人数でマイペースに仕事をししたい人には他職員から干渉されにくい夜勤は向いているかもしれません。

最後に

夜勤を考える上で一番の課題は「健康管理」です。この課題さえクリアできれば、日勤帯で働くよりも短い時間で高待遇を得られる夜勤の選択肢が見えてくるかと思います。私は夜勤をやらない選択を今後考えていますが、高待遇を得るための夜勤で体を壊してしまったり、命を落としてしまっては元も子もありません。夜勤を検討されている方、現在されている方は自分の身体と向き合って、自分にとって本当に負担の少ない働き方を考えてみてください。

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